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福島建設業許可サポートプロ.com > お知らせ > 経審でISOが加点されない?「認証範囲に建設業が含まれる」の意味が明確化されました

令和7年3月26日、福島県土木部から「経営事項審査申請の手引」と「経営事項審査に関するQ&A」の一部改正が公表されました。前年12月24日付けの「経営事項審査の事務の取扱いについて」の内容を、手引きとQ&A本体に反映させたものです。
公表からは時間が経っていますが、ここで整理された取扱いは現在も生きています。とくにISO(ISO9001・ISO14001)の加点要件については、「うちのISOは経審で加点されるのか」という判断基準がここではっきりしたため、いまも実務で参照する場面が多い改正です。
この記事では、福島県内の経営事項審査を専門に扱う行政書士の視点から、このときの改正内容と、実務でどう見ればよいかを整理します。
実務へのインパクトが大きいのは3番目です。まずそこから見ていきます。
経営事項審査では、社会性等(W点)の評価項目としてISO9001(品質管理)・ISO14001(環境管理)・エコアクション21の取得状況が審査されます。このうちISOについては、従来から「認証範囲に建設業が含まれていること」が加点の要件とされていました。
ところが、この「建設業が含まれている」という文言の意味が明確ではなく、認証書の記載と保有許可業種の関係をどう見るかで判断が分かれる場面がありました。今回の改正は、ここに明確な基準を置いたものです。
令和7年4月1日以降を審査基準日とする経営事項審査において、ISO登録認証の要件中「認証範囲に建設業が含まれていること」とは、「申請者が保有する建設業許可業種のいずれかが含まれていること」とします。
つまり、認証範囲に自社の許可業種が1つでも含まれていれば要件を満たすという整理です。全業種が網羅されている必要はありません。
手引きの改正では、従たる営業所についても次のとおり追記されています。
従たる営業所における「認証範囲に建設業が含まれていること」とは、「従たる営業所において『営業しようとする建設業』として申請・許可された建設業種のいずれかが含まれていること」を意味すること。
ここは見落としやすいポイントです。会社全体としてA業種・B業種・C業種の許可を持っていても、その営業所で許可を受けている業種は限られているというケースは珍しくありません。従たる営業所の認証範囲を見るときは、会社全体の許可業種ではなく、その営業所の許可業種と照らし合わせる必要があります。
実務のチェック手順:ISO認証登録証と付属書(適用範囲が記載されている書面)を手元に出し、①主たる営業所については会社の許可業種、②従たる営業所についてはその営業所で許可を受けている業種と、それぞれ突き合わせてください。付属書に事業所ごとの適用範囲が記載されているタイプの認証では、この確認が特に重要になります。
この改正でとくに実務的だったのが、次の取扱いです。
現在有効な経営事項結果通知書において、(1)の条件を満たしていながら加点となっていない場合は、経営事項審査結果通知書の修正を行いますので所管の建設事務所に御相談ください。ただし、修正を行うのは、(1)の条件を満たしていることが確認できた場合に限ります。
すでに受け取った結果通知書でも、条件を満たしていることが確認できれば修正の対象になるという案内です。ISOを取得しているのに結果通知書のISOの欄が加点になっていない場合は、認証書の適用範囲を確認したうえで、所管の建設事務所に相談してみる価値があります。
経審の点数は入札参加資格の格付けに直結します。1点の差で等級が変わることもありますので、「ISOを持っているのに加点されていない」という違和感は放置しないでください。
技術職員の雇用状況(6か月を超える恒常的雇用関係)の確認方法について、手引きで示す書類の名称の記載が統一されました。確認は次の書類で行います。
背景には、健康保険被保険者証の新規発行が終了したことがあります。従来は健康保険証の写しが雇用確認の定番書類でしたが、新規発行がなくなったため、雇用保険側の書類または雇用証明書が主軸になりました。
この点は令和6年12月24日付けの通知が出発点になっています。詳しくは関連記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
令和7年1月以降、国税庁・国税局・税務署に提出される申告書等の控えに収受日付印(受付印)の押なつが行われなくなりました。これを踏まえ、手引き9頁が次のとおり改正されています。
令和7年1月以降に税務署に提出した申告書の写しには、税務署の受付印は不要とし、電子申請の場合についても「受信通知」画面を印刷した書面は不要とすることと改正しました。
実務上のポイントは2つです。
電子申告のケースは間違えやすいところです。「受信通知が不要」であって「申告書の写しが不要」ではありません。申告書そのものの写しは引き続き添付してください。
建設業法及び公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の一部を改正する法律(令和6年法律第49号)と、建設業法施行令及び国立大学法人施行令の一部を改正する政令(令和6年政令第366号)の一部が令和6年12月13日から施行されたことに伴い、手引きが引用する条文番号にずれが生じました。これを是正する改正です(手引21頁・22頁・57頁・60頁)。
内容そのものの変更ではありませんが、古い版の手引きを見ながら条文を確認すると、番号が合わないということが起こります。条文を参照する場面では、必ず最新版の手引きをお使いください。
令和7年3月26日の改正で整理された取扱いは、現在も有効です。要点は次のとおりです。
なお、経営事項審査の様式・審査項目は令和8年7月1日以降の申請分から大きく変更されています。あわせてご確認ください。
手引きの記載は今後さらに更新される可能性がありますので、実際の申請にあたっては最新版と、所管の建設事務所の運用を必ずご確認ください。
当事務所では、福島県内の経営事項審査、決算変更届(事業年度終了届)、建設業許可申請、入札参加資格審査を専門に取り扱っております。「ISOを取得しているのに加点されていない気がする」「認証範囲がこれで足りているか見てほしい」「電子申告になってから添付書類がよくわからない」といったご相談も承っております。お気軽にお問い合わせください。