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福島建設業許可サポートプロ.com > お知らせ > 【2026年度版】 令和9・10年度「福島県」建設工事等入札参加資格審査申請の概要と変更点の解説
福島県から「令和9・10年度 建設工事等入札参加資格審査申請の手引き」が公表され、2年に一度の基本受付(資格の更新)が始まりました。今回の受付を逃すと、次に申請できるのは令和9年6月の第1回追加受付まで待つことになり、令和9年4月からの県発注工事に参加できなくなります。
この記事では、福島県内で建設業許可・経営事項審査を専門に扱う行政書士の視点から、令和9・10年度の入札参加資格審査申請の概要と、前回(令和7・8年度)から押さえておくべき変更点・注意点を整理して解説します。
この記事でわかること
福島県が発注する工事・製造の請負契約、測量等の委託契約の競争入札に参加するには、あらかじめ入札参加資格審査を受け、工事等請負有資格業者名簿に登録される必要があります(福島県告示第59号)。
注意したいのは、県の有資格者名簿は所管課ごとに4種類に分かれている点です。今回の手引きが対象とするのは入札監理課所管の「建設工事等」のみです。
「測量等」と「森林整備委託・庁舎維持管理委託」、「製造」と「物品販売・修繕」は混同しやすいため、どの名簿への登録が必要なのかを最初に確認してください。
| 区分 | 入札参加資格申請種別 |
|---|---|
| 建設工事 (18種別) |
一般土木、舗装、建築、電気設備、暖冷房衛生設備、鋼橋上部、PC橋上部、しゅんせつ、塗装、法面処理、上・下水道、清掃施設、消雪、機械設備、通信設備、造園、さく井、グラウト |
| 測量等 (5種別) |
地上測量、航空測量、調査、土木設計、建築設計 |
| 製造 | 工事に関する施設・機械の製造、船舶(20トン以上)の製造・修繕 |
建設工事については、建設業許可の29業種を、福島県独自の18工事種別に組み替える作業が必要になります。ベースとなるのは「審査基準日直前の経営事項審査結果」であり、経審の結果を超える完成工事高・技術者数を申請することはできません。ここが申請実務で最も手間のかかる部分です。
次のいずれかに該当する場合、審査を受けることができません。資格認定後に該当した場合も、資格を失うことがあります。
まず押さえるべきは審査基準日=令和8年7月1日、資格の有効期間=令和9年4月1日~令和11年3月31日という2点です。
| 区分 | 予約受付期間(消印有効) | 審査期間 |
|---|---|---|
| 県内業者 | 令和8年7月17日~8月21日 | 令和8年9月1日~10月30日 |
| 県外業者 | 令和8年7月17日~9月18日 | 令和8年10月1日~11月30日 |
| 経常JV | 令和8年7月17日~令和9年2月19日 | 令和9年3月1日~3月12日 |
審査を受けるには必ず事前の予約が必要です。予約をしなかった場合、申請を受け付けてもらえないことがあります。また、随時受付は行われず(組織変更等による再認定を除く)、定期受付のみです。
今回の基本受付に間に合わなかった場合、次のチャンスは追加受付になりますが、資格の有効期間は短くなります。
| 受付区分 | 審査期間 | 審査基準日 | 有効期間 |
|---|---|---|---|
| 第1回追加 | 令和9年6月1日~6月30日 | 令和9年1月1日 | 認定日~令和11年3月31日 |
| 第2回追加 | 令和10年1月5日~1月31日 | 令和9年7月1日 | 認定日~令和11年3月31日 |
| 第3回追加 | 令和10年6月1日~6月30日 | 令和10年1月1日 | 認定日~令和11年3月31日 |
福島県は新旧対照表という形での「変更点一覧」を公表していません。そこで、今回の受付案内および手引きの記載内容から、前回受付との違いとして実務上押さえるべき点を整理します。
今回の受付案内では、各種申請書類について押印省略可と明記されました。申請書の記載例にも「押印不要」と記されています。
ただし例外があります。行政書士が代理で作成・申請する場合は、行政書士の押印が必要です。この場合、申請者(業者)の押印は不要となる代わりに、申請者から行政書士への委任状の添付が求められます。
審査方法の運用が明確化されました。
書面審査の指定を受けた場合は、封筒に「工事等入札参加資格審査申請書」と朱書きの上、一般書留・簡易書留・レターパックのいずれかで指定期日必着となるよう郵送します。普通郵便での送付や、指定を受けていないのに郵送で提出することは認められていません。
ここが技術的に最も重要な変更点です。手引きのQ&Aで、経審改正の影響が明記されています。
技術者の18工事種別への振り分けは、資格要件と2種別上限の両方を満たす必要があるため、誰をどの種別に充てるかで格付けが変わり得る戦略的な判断ポイントになります。
公表直後に様式が修正されています。申請様式(工事・県外事業者)の「第3号様式(第6関係)その1(建設工事用)【技術者経歴書】」について、発注種別がプルダウンで選択できなかった不具合が修正されました。7月13日より前にダウンロードした県外事業者用の様式は、必ず最新版に差し替えてください。
郵便料金の改定を受け、予約票に同封する返信用封筒(定型内)には110円切手の貼付が必要です。旧料金の切手を貼ったまま提出すると返信が滞る原因になります。申請用紙を郵送請求する場合の返信用封筒(定形外A4)は270円分です。
予約票を郵送する際の封筒余白への朱書きについて、手引き本文(申請の流れ)では「入札参加資格審査申請予約」、予約票の様式ページでは「入札参加資格審査日程予約」と、異なる文言が記載されています。どちらでも受付機関には趣旨が伝わると考えられますが、気になる場合は提出先の受付機関にご確認ください。
建設工事は総合点=客観点+主観点で算出され、工事発注種別ごとにA~D(またはA~C)の格付けが決定されます。主観点が付くのは県内業者のみで、県外業者は客観点のみです。測量等・製造は点数付けをせず、認定のみ行われます。
経営事項審査の審査事項(経営規模・経営状況・技術力・その他の評価項目)を、福島県の18工事種別に対応するように組み替えたものです。自己資本額と利払前税引前償却前利益の評点(X2)、経営状況の評点(Y)、社会性等の評点(W)がそのまま使われます。
| 評価項目 | 点数 |
|---|---|
| 工事成績(5業種のみ対象) | (直前4年間の平均点-65)×20 |
| 工事施工の状況(下請発注比率/5業種のみ) | 0~-40点 |
| 優良工事の有無 | 1件20点(2件まで) |
| 技術職員の数 | 人数(10人まで)×2点 |
| 建設業法に基づく処分の有無 | -10~-50点 |
| 資格の認定取消・入札参加資格制限の有無 | -10~-50点 |
| 福島県次世代育成支援企業認証 | 各10点 |
| 障がい者の法定雇用義務の遵守 | 10点 |
| 建設業新分野進出企業認定・優良企業表彰 | 各10点 |
| 除雪・維持補修業務の実績 | 10点 |
| 常用雇用した新卒者 | 人数(4人まで)×5点 |
| 保護観察対象者等の雇用 | 人数(4人まで)×5点 |
| ふくしま健康経営優良事業所の認定 | 10点 |
加点項目は該当書類を添付して初めて評価されるものが大半です。新卒者雇用申告書、保護観察対象者等の雇用に関する証明書、除雪・維持補修業務委託の契約書の写しなど、「該当者のみ」の書類を出し忘れると、そのまま加点を取り逃がします。
前回名簿(令和7・8年度)で各種別ごとにC又はDランクだった業者、および新規申請者については、Bランクを上限とする点数調整が行われます。新規申請者とは、令和7・8年度名簿に登録されていない者を指します。総合点が高くてもいきなりAランクにはならない、という点は事前に理解しておく必要があります。
予約票は「建設工事」「測量等」「製造」の複数区分を申し込む場合でも1通で足ります。また、県内業者が経営事項審査と入札参加資格を同時申請する場合も1通で結構です。
主な提出書類は次のとおりです。《該当者のみ》と付されたものは、該当する場合に必ず提出してください。
綴じ方にもルールがあります。原則としてA4判の紙製ファイル(色指定なし)に番号順に綴じ、背表紙に申請者名を記入します。データ入力票・施工実績表、および2部提出する書類のうち1部は綴じずにクリップ留めで別にします。
福島県は平成17年度以降、入札参加資格申請業者について29許可業種ごとの総合評定値Pを利用しています。経営事項審査を受ける際は、必ず総合評定値Pの請求まで行ってください。
審査基準日(令和8年7月1日)より後に建設業許可を取得した場合、今回の基本受付では申請できません。次回の追加受付を待つことになり、その際も申請する工事種別の完成工事高が必要です。
審査が終了したものについて、審査事項の事後訂正は認められません。虚偽記載があれば登録拒否・取消の対象にもなります。組み替え作業と経審結果との整合性は、提出前に必ず確認してください。
工事の入札参加資格が認定された後でも、建設業許可または経営事項審査の有効期限が切れると資格は喪失します。有効期間中の更新管理まで含めて考える必要があります。
代表者や受任者を変更した場合、変更前の名義のICカードを使用した入札は無効になります。登録内容の変更届と併せて、ICカードの更新も忘れずに行ってください。
A. できます。建設業許可や経営事項審査と同様に、行政書士による代理申請が可能です。この場合、申請者から行政書士への委任状が必要となり、申請書には行政書士の押印が必要です(申請者の押印は不要になります)。
A. できません。新たな発注種別は変更での追加が認められておらず、追加受付の際に申請する必要があります。
A. 入札参加資格の中間年における経営事項審査結果通知書の提出は不要です。ただし、個々の入札や契約の時点で発注機関から提示を求められることがあります。
A. 500万円(建築は1,500万円)未満の工事については、種別ごとに10件程度(公共元請・民間元請・下請それぞれ3件程度)まで記載し、残りは「軽微な工事その他」としてまとめて差し支えありません。
A. 審査の段階で訂正が生じることが多いため、鉛筆で記入することとされています。
令和9・10年度の入札参加資格審査申請は、予約期間の締切(県内業者は令和8年8月21日、県外業者は9月18日、いずれも消印有効)が最初の関門です。予約をしなければ審査そのものを受けられない可能性があるため、まずは予約票の提出を最優先で進めてください。
その上で、今回は押印省略、県外業者の書面審査化、経審改正に伴う技術者の2種別上限と「受講」「基幹」区分の追加など、実務に直結する変更があります。特に技術者の振り分けと加点書類の添付漏れは、そのまま格付けに跳ね返ります。
当事務所では、建設業許可・決算変更届・経営事項審査・入札参加資格審査までを一貫してサポートしています。「経審は自社で受けたが、18工事種別への組み替えが分からない」「加点を取りこぼしていないか確認したい」といったご相談も承っております。予約期間には期限がありますので、お早めにご連絡ください。
参考リンク
※本記事は令和8年7月13日時点で公表されている手引き・受付案内に基づいて作成しています。最新の情報は必ず福島県のホームページでご確認ください。